長風呂の友

長風呂の友

少しぬるめのお湯にゆっくりと浸かる。そんな長風呂が私は大好きです。

今日はとことんのんびりするぞと決めた日には、お風呂場の電気は消して、アロマキャンドルを2-3個ともします。ロマンチックに揺れるあかりと、アロマの香りでリラックス効果も絶大!わが家の「風呂場」が「バスルーム」に変わる瞬間です。

以前は本や雑誌を持ち込んで長風呂を楽しんでいましたが(そして、本がふやけてしまっていましたが)、このところで持ち込んでいるものはもっぱらスマートフォン!もちろん濡れてしまったり水没させてしまっては大変なので、キッチン用の密封袋に入れてお風呂場に。これなら湯船のお湯も、しぶきが飛んでも、そして湯気も気にしなくて平気です。

今ではスマートフォンで映画もみれます。本と違って、バックライトがありますから、ろうそくのあかりだけのお風呂場でも十分文字を読むことができます。インターネットを見て回ることもできますし、もちろん音楽を聞きながらでもOK。当たり前ですが、スマートフォンは電話です。色々なことが出来すぎて、けっこう忘れがちになるものなのですが、お風呂中に友達と長電話もできるわけですよね。

よくよく考えればこれ以上の長風呂の友はないかもしれません。お風呂場で映画を1本まるまる観てしまうなんてことも、私にとっては珍しいことではないのです。さらに万全を期するために、アウトドア用の防水ケースを買おうかとさえ考えています。

新陳代謝が良くなるといって、半身浴はダイエットに最適ともいいますが、今のところそちらの効果はあらわれていません……。リラックスできて、映画もみられて、本も読めて、その上痩せられたら最高なのに……。そうは上手くは行かないのでしょうか。

あ、それからもう一つ!脚がおもいっきり伸ばせたら言うことナシです。わが家のお風呂はそれには少し足りないのでした。こちらは今のところどうしようもないので我慢するしかありませんね。

将棋の弱いおじさんのやさしさ

将棋が強い小学3年生だった私は近所の評判でした。

その噂を聞きつけた近所のおじさんは私と将棋を指しに家に来ました。

あまり強くないおじさんは私に勝つことができず、1回勝つまではと毎晩、家に来るようになってしまいました。

母からも「上手に負けておやり。」と言われていましたが、子供だった私はなかなか、負けることができません。

どうしよう、どうしたらいいだろうと小学3年生の私は真剣に考えました。

でも、わざと負けるのにはやはり抵抗がありました。

子供は皆「負けず嫌い」ですが、私は超のつく「負けず嫌い」でした。

そんなことを悩んでいるとおじさんはある晩から急に家に来なくなりました。

毎晩来ていた時は嫌だったんですが、いざ今日に全然、来なくなるとちょっと気になっていました。

ある日、近所を歩いているとあの将棋のおじさんの奥さんが私を見つけて走ってそばにきました。

「ごめんね うちのお父さんが毎晩 お邪魔していて。うちのお父さん、将棋弱かったでしょう。

いくらやってもよしおちゃんには勝てない事がわかった見たい。

これ以上いくとよしおちゃんがかわいそうだからなあってもうお邪魔するのをやめたみたい。

よしおちゃん今までありがとうね。」

おじさんは私が悩んでいたのを感じていただいたようでした。

おじさんのやさしさを感じながら、なぜかわからないのですが、もっと将棋強くなりたいなあとつくづく思いました。

そのあと、私は一駅先の隣町の将棋センターに通うようになりました。

そこには、強い大人の人がたくさんいて、コテンパンに負かされました。

悔しくて悔しくて仕方がありませんでした。

そんな時、あのおじさんが毎晩家に来ていたのがわかるような気がしました。